資産構築 「FX編」 ~マージンコールとロスカット~
資産構築 「FX編」 ~マージンコールとロスカット~
今回は、「マージンコール」と「ロスカット」について言及したいと思います。
FXは、「外国為替保証金取引」の名の通り、預金が「保証金」として扱われます。
ここでの、「保証金」は担保と考えてもいいかもしれませんね。
この点が外貨預金とは大きく異なる点だと言えます。
そして、取引会社では、口座にある保証金以上に損失が出ないように、「マージンコール」と「ロスカット」といった投資家を守るための仕組みを取り入れているのです。
まずは、順番に説明していきましょう。
「マージンコール」とは、保証金に一定の損失が出た場合、取引会社が顧客に対して知らせてくれるものの事です。
つまり、追証といった感じです。
担保の残りの余力を示す数字を「保証金維持率」と呼びますが、会社によって「取引に必要な保証金の何割は維持しておいてください」と決められていて、たとえば、外為どっとコムの場合、維持率が半分を下回ると、お知らせメールが来る仕組みになっています。
今の段階では、退場にはならないけど、「危ないよ」と知らせる「イエローカード」だと思っていただけると幸いです。
細かい仕組みは、会社によって異なりますが、たとえば、10万円を口座に振り込んで保証金として、1ドル=100円の時に1万ドルを買ったとしましょう。
為替レートは、上がったり、下がったりを繰り返しますから、そのたびに含み損や含み益が発生します。
とうぜん保証金も増えたり、減ったりします。
そして、含み損が維持金の半分、つまりこの時だと5万を超えると、イエローカードになるわけです。
このように、もしマージンコールが出てしまったときの対処法は、
1、決められた期日までに口座にお金を追加する
2、取引をいったん決済して維持率を回復させる
のどちらかをすればいいのですが、私の個人的な意見としては、2番をおすすめします。
のちのち、メンタルコントロールについて詳しい記事を書こうかと思うのですが、「追い銭」は、極力しない方がいいです。
「追い銭」を繰り返してしまうと、パチンコや競馬と変わりませんからね。
では、次に「ロスカット」について説明します。
マージンコールが出ている状態で、さらに損益がでたら、「強制退場」、つまり、ロスカットが行われます。
取引会社は、投資家の資産を守る義務がありますから、これ以上の損失は妥協できないと判断すると、強制的に損切りを行い、決済を強行します。
もちろん、マージンコールやロスカットが起きるまで、放置しておくのではなく、あらかじめ、利確と損切りをきっちり設定に組み込んでおくべきでしょう。
なぜ、マージンコールやロスカットのような仕組みがあるかというと、繰り返しになりますが、取引会社にとって投資家はお客様ですから、お客様の最低限の資金管理をする義務があるのです。
ですが、私達投資家は、一人ひとりがしっかりと自己管理をして、自分のポジションを明確に把握しておくべきだと私は思います。