資産構築 「FX編」 ~ニュージーランドドル~
資産構築 「FX編」 ~ニュージーランドドル~
さて、今回はニュージーランドドルについて言及したいと思います。
FXには2つの儲け方があって、「為替差損益」で儲ける方法と「通貨スワップ」で儲ける方法の2種類があります。
今回は、「通貨スワップ」で儲けるための記事にしていこうかと思います。
まず、通貨スワップをざっくりと説明しますと、「2種類の通貨間の金利差を利用して儲ける」方法です。
例えば、日本の金利は、0・05%であってないようなものですよね。
ところが、トルコや南アフリカなどの金利は、8~10%になります。
そうすると、日本円を金利の高い通貨に替えておけば、金利差で儲けられる!
ということなのです。
通貨スワップに使える通貨はたくさんあるので、一つ一つ取り上げてみようかと思います。
ニュージーランドドルは、オーストラリアドルと同じような動きをする
ニュージーランドは、長い間、人が住まない無人の島でした。
9世紀ごろになると、ポリネシア人の開拓者がニュージーランドに住むようになりました。
そのポリネシアの人々が、ニュージーランドの先住民「マオリ族」なのです。
1736年、そこへ島全体の調査に来たのが、イギリス人のキャプテン・クックなのです。それからは、イギリス人がニュージーランドに移住するようになり、1840年にはイギリス人がマオリ人との間にワインタンギ条約を結び、1907年まで植民地にしました。
第二次世界大戦以降は、ニュージーランドは、イギリスを主な貿易相手に栄えましたが、1970年ごろからイギリスとヨーロッパ諸国との間の結びつきが強くなって、ニュージーランドの貿易額は、ガクッと減ってしまいます。
オイルショックも後押しして、経済状況はさらに悪化しました。
これにより1984年、労働党のロンギ政権は改革を推進して、中央官僚のリストラ、電信電話、鉄道、空港、金融などの、国営企業の民営化、大学と国立研究所の法人化などを実施しました。
こうしたニュージーランドの改革は、国家財政の黒字化、経済の発展などの成果を生み出しましたが、一方で貧富の格差の拡大や人材の海外流出などのデメリットもありました。
このため、今は政府による介入を部分的に復活させ、行き過ぎた改革の是正を図っています。
さて、ニュージーランドの歴史をざっくりと書いていきましたが、ニュージーランドドルもオーストラリアドルも同様に、高金利通貨です。
近年、ニュージーランドドル建て債券や外貨預金が人気で、2007年7月にはNZ/円が17年ぶりに高値になる97円台乗せになるまで上昇しました。
ニュージーランドの最大の輸入相手、最大の輸出相手であるオーストラリア。
貿易面では、隣国のオーストラリアへの依存度が高いため、NZドル/円相場は、豪ドル/円相場と似たような動きをするという特徴があるのです。
また、NZドル=「資源国通貨」という言われ方をするケースも多いですが、これは少し違います。
資源というと、原油や金の事を指し、オーストラリアはまさに資源を算出する国であり、豪ドルこそが「資源国通貨」と言えるでしょう。
農作物などの商品が値上がりすれば、NZドル高に
しかしながら、ニュージーランドの場合、オーストラリアのように原油や鉱物がとれるわけではないのです。
ニュージーランドが主に輸出しているのは、酪農品や肉類などの農作物なのです。
つまり、ニュージーランドドルは、農作物の価値が上がれば、それに比例して通貨の価値も上がるという訳です。
通貨間の価値を見るときに気を付けたいのが、「国の価値=通貨の価値」ということです。
その国の価値を決めているのが、どんな産業なのか?その産業の状態は今どんな感じなのか?これらを把握することが、通貨スワップで成功する秘訣です。