レントロールの嘘 ~騙されないためには~
レントロールの嘘 ~騙されないためには~
今回のテーマは、賃貸ローンで騙されないようにするための内容です。
賃貸ローンで騙されるとは、いったいどういった場合なのでしょうか?
例えば、満室だからその物件を買ったのに、購入してすぐに退去者が相次いだといったケースです。
これは、不動産投資でよくあるトラブルの1つです。
もちろん、偶然退去者が多く出る時期と重なっていたという可能性もあるでしょう。
ですが、売却を前提に強引な客付けをした結果、早期退去につながったというケースも少なくないのです。
大切なのは、相場以上の広告費を支払う、フリーレントなどの家賃無料サービスを加える、入居にかかる初期費用をすべてオーナーの負担にする、などの配慮をすることです。
つまり、入居者にとってお得な特典をたくさん用意しておくということです。
こういったやり方は空室対策でよく用いられている手法です。
広告費を支払ったり、フリーレントを追加したりすることは、決してマイナスな面ばかりではないです。
しかし、1度は満室になるが、長続きはせず、早期退去されてしまうケース、不良入居者が入居してしまうといった大きなマイナス面があることは否めません。
では、相場を逸脱した客付けはどういった場合に行われるのでしょうか?
例えば、不動産業差が自社の社員の名前で契約しておいて、売却して何か月か経て解約するケースがあります。
実際に住む必要はありませんから、資金さえあれば、どうにでもなるのです。
このような行為は悪質極まりないですが、違法ではないのです。
こうした行為を予防するために、やはり契約書で入居状態を確認するしかないのです。
レントロールを確認して、「満室だ」と安心してしまいがちなのですが、本当に賃貸契約を結んでいるかどうか、契約している人の名義人の存在を確認する必要があります。
また、家族で住んでいるのか?入居の実態が契約書の内容と異なっていないか?も確認する必要があるでしょう。
つまり、業者によって状態を変えられいることに気付けなかったり、契約書面だけの情報に依存していたりすると大きく失敗するということです。
この世の嘘の種類は「嘘」、「大嘘」、「統計」ですからね。
もし、買主側の仲介をするのであれば、売主側から書類をもらった時に、自社でも調査したうえで、相手からの「賃貸契約書通りである」と相手に確認してもらう必要があります。
その時に「ここが違うぞ」となれば、売主側の過誤です。そのうえで、売買契約を進めるのであれば、決済までに正しい情報を教えてもらうように約束すべきでしょう。
「なぜそこまで用心深いのか?」と言いますと、中には全戸分の契約書がない物件があるからです。
1棟物件で戸数が多ければ、オーナーがそのすべてを把握するのは極めて困難なのです。
かなりめんどくさいですが、事前に取り寄せた資料をもとに賃借人とその連帯保証人、実際の入居者の氏名と連絡先をすべて聞き出してみると、契約書の不備の有無が浮き彫りになります。
めんどうな作業ですが、これくらいやらなければ不動産投資で成功することは難しいのです。
相手を疑いすぎるのは確かに気持ちのいいことではないですが、お金が絡むビジネスをやる以上は信頼関係はしっかりと構築する必要があるのです。