利回りが高くても入居者がいなければ儲からない?! ~資産構築~
利回りが高くても入居者がいなければ無意味
失敗ケース「過去に北関東にあるRC造マンションを購入した方がいました。満室で利回りも10%あり、お買い得かと思われたのですが、1年間で12室の内6室が退去。同じ家賃で募集するのが難しいと管理会社に言われ、相場に見合う家賃に引き下げてしまうと、それに伴って利回りも下がってしまいました。」
このケースでは、騙されたのではなく、賃貸ニーズに対する調査が甘かったのだと判断します。
そもそも収入物件を選ぶ場合は、賃料の見立てが大切です。
「不動産投資」とは言いますが、賃貸業なのですから、入居者がいなければ話になりません。
にもかかわらず、入居が付かないような物件を買ってしまうと、典型的な失敗ケースになってしまうのです。
特によくある失敗が、賃貸ニーズの無いエリアで買ってしまうことです。
人口の少ない地方や郊外で物件を買ってしまい、大損している投資家の方は大勢いらっしゃいます。
賃貸ニーズ=その町にどれだけの入居者が見込めるか
ということなのです。
たとえ、人口が100万人以上の大都市でも、需要を上回る供給があれば、入居者は決まりません。
地域によって繁盛期である春を逃せば、1年間はまったく動きがないということもありえるのです。
つまり、需要と供給がマッチしていないと儲からないという訳です。
こうした失敗例を避けるために、まずは賃貸ニーズをしっかりリサーチする必要があります。
その物件にどんな人が入居するのか?会社員なのか?それとも、学生なのか?
独身なのか?家族なのか?
また、家賃はいくらなのか?
こういった物件自体の情報をしっかり調べておく必要があります。
さらに、周りに競合物件があるのか?どのくらい空室があるのか?
こういった物件の周辺情報も調べておくべきです。
これらの情報は、インターネットで簡単に調べることができます。
駅から徒歩五分以内の好条件であっても、周辺に数百という空室があれば、そのエリアは供給の方が多いので、需要と供給が釣り合っているとは言えません。
もし、さらに詳しく調べる際には、業者にヒアリングを行い、既存入居者の家賃とライバル物件の成約家賃を比較することで、もし退去者が出たら、どれくらい家賃を引き下げるのが適切なのか?を予測することができます。
また、街ならではの需要も存在します。
全く同じような築年数で間取りも同じようなRC造マンションであっても、近くに木造アパートが多ければ、オートロックなどのセキュリティ対策をしっかりとったRC造マンションが、単身女性から好かれるといった傾向があるかもしれません。
逆に駅から近くても繁華街を抜けなくてはいけない場合などは、単身女性からの需要が少ないといった場合も考えられます。
まとめると…
物件を買う前は、
1、物件自体の条件をしっかり調べる必要がある。
2、物件の周辺状況も加えてリサーチする。必要であれば、業者に相談する。
3、需要と供給が釣り合っていなければ、どんなに好条件であっても、成功しない。